深山's 小説「タイムマシン」

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「えー、今日お集まりいただいたのは他でもない、私の仮説について皆さんにお話ししたいと思ったからです。もし、私の仮説が正しければこれからの私たちの未来に大きな影響を及ぼすでしょう。
で、その仮説ですが、タイムマシンは過去に存在していたと言うことです。
過去にそれは何度も作られ、使われています。
では何故、今それが残っていないか?
それは、それを発明した者達の行動のせいなのです。
彼らは発明したタイムマシンに乗って、過去に飛び立ちました。もちろんマスコミなどに大々的に宣伝して。
しかし、彼らは重大なことを一つ忘れていました。今は過去の積み重ね
であると言うことを。
彼らはいろんな時代に行きました。そして、それらは時としてUFOとして発見されました。
しかし、彼らが地上に降り立ち、道を歩く。それだけで歴史は変わってしまうのです。
最初は小さなずれでも後にはとても大きな歪みを生み出すのです。
そのせいで、彼らは歴史から消えてしまいました。
いや、彼らだけでなく、人類のほとんどが消えてしまったのです。
そして、我々は彼らの代わりにここにいるのです。

そこで、私は一つ提案をさせていただきたい。
つい先日発明されたタイムマシンを今すぐ壊すということです。

あれは原爆にも負けないぐらいの兵器です。
えっ?未来に行けば問題ない?
確かに私たちは生きているかもしれません。
しかし、そのせいで未来の人のほとんどが死んでしまいます。
それにいつか誰かが過去に向かう。
それは歴史が証明しています。
だから、今までタイムマシンは発明されていないんです。
だからこそあの兵器を・・・ちょっと待ってください、皆さん。信じてください。
これはあなた達にも関係しているんですよ。過ちを繰り返さないためにも・・・」


 次の日、タイムマシンに乗って人々は旅に出た。そして、その瞬間、人々は消えた。過ちは繰り返されたのだ。

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